世の中が便利になればなるほど苦しくなる
ここ最近、世の中がAIの話で持ちきりだ。
様々なこと(もの)が便利になっていって大変素晴らしい。
我々ソフトウェアエンジニアもその恩恵は受けていて、普段の業務の取り組み方も変わっていっている。
特に、「わからない→わかる」までの速度が格段に上がっている。
コーディングにおいても、完璧は難しいが、ある程度は行なってくれる(ある程度も行えず、結局自分で書くことも珍しくはない)。
よく言われているが、逆に言えばAIを使いこなせないエンジニアは置いていかれるだろう。
幸か不幸か、生成AIはコーディングは得意な領域らしく、ソフトウェアエンジニアは最前線とは言わずとも、それなりに前線でAIと戯れている。
要するに、キャッチアップしなくてはいけない速度が爆速で上がっている。
個人的にはこれが非常にしんどい。
残念ながら、ソフトウェアエンジニアとして一定以上の評価をしてもらう(給料をたくさんもらう)には、キャッチアップからは逃ることはできない。
今までもお給料をたくさんもらいたいのであれば、各々プライベートの時間を使って一生懸命キャッチアップしていたこと自体には変わりはない。
ただ、これまでは自分の活かしたい分野をキャッチアップすればよかったのが、今はみんながみんなAIについてキャッチアップすることが最低ラインとして加わった感じがある。
AIの分野が好きでキャッチアップを楽しめれば良いが、必ずしもそうとは限らないのが辛いところ。
巷にはMCPサーバー作ってみた!という記事が溢れていて、「なんかみんなAIキャッチアップしてんなー」と、焦りや息苦しさに拍車がかかる。
そんな状況があるにも関わらず?、うちの妻はおそらくいまだに生成AIを使ったことがない。
必要に駆られていないので、使う必要がないのだろう。
結局のところ、妻(家族)をAI時代から守るためには、頑張ってキャッチアップするしかないのだろう。
今、我が家ではDr. STONEを見ている。
あの世界もかなりの速度で変化が起きているが、石神村の人たちは楽しんでいるように見える。
彼らと僕との違いは、変化を受け入れているかどうかなのだろう。
初めのうちは拒絶していた人たちも、徐々に受け入れていき、今では科学を楽しんでいるのだろう。
いや、なんか違う気がする。
彼らは千空に言われるままに行動しているだけで、新しい科学をキャッチアップしていっているわけではない。
唯一キャッチアップしているのがクロムだが、彼は科学が好きでキャッチアップをしている。
あの世界には、キャッチアップに苦しむソフトウェアエンジニアと同じ立場の人間はいないのだろう。
わざわざ何を比較しているんだ、俺は、、、